石徹白の大杉  (岐阜県郡上市) 更新:2009年5月(10)
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石徹白の大杉
環境省巨樹巨木林DBによれば、幹周/14. 00m、樹高/25m、樹齢/伝承1800年。標高1000mの高地にあります。
石徹白の大杉
白い樹肌を見せているのはほとんど枯れてしまっているため。わずかに表皮が生きています。
石徹白の大杉
大杉の右後方に白く見えているのは残雪です。4月末に冷え込んだためまだ雪が残っていました。
石徹白の大杉
主幹は途中で折れています。落雷によるものか。しかし、枝は着生植物が多いにもかかわらず生きています。
石徹白の大杉
ちょっと縄文杉を思わせるような白い幅広の側面を持っています。存在感たっぷりです。
石徹白の大杉
上の写真とは逆の方向から見たものです。石柱のある場所を正面とすれば裏面です。
石徹白の大杉 石徹白の大杉
大杉の周りをぐるっと1周してみました。少し傾斜があり、奥に延びる道が白山への登山道です。
石徹白の大杉登山路 石徹白の大杉登山口
 (上)駐車場と休憩所。右下が登山口になります。

 (左)420段の石段の最後の登り、大杉が少し見えています。
名称 : 石徹白の大杉
所在地 : 岐阜県郡上市石徹白160河ウレ山2 ○地図リンク提供:マピオン
撮影日 : 2009/5/1 石徹白の大杉マップ
指定 : 国指定特別天然記念物 (S32年7月2日指定)
      新日本名木100選
アクセス : 【車】東海北陸自動車道・白鳥ICより国道156号線を北上。左折し県道314号線を西に。さらに右折し県道127号線を北上し、白山中居神社から石徹白川沿いの林道を7kmほどさかのぼります。駐車場からさらに徒歩10分。
白山中居(はくさんちゅうきょ)神社までは途中にスキーリゾート施設があるためか快適な舗装道路です。白山中居神社からは少し狭いですが舗装された林道に入り、石徹白川沿いを進みます。積雪や雨天などで危険なときは通行止めになるようです。
 大杉下の駐車場は広くて、トイレ、水場、休憩所があります。ここから420段の石段をフウフウいいながら上るといよいよ待望の「石徹白の大杉」に出会うことができます。
 大杉は標高約1000mの高所にあり、周囲は樹木が少なく広い空間になっています。訪問した5月初めはまだ所々残雪が残っていました。国の特別天然記念物に指定されているという大杉で、屋久島の縄文杉が発見されるまでは国内でも有数のスギの巨木で、高知県の「杉の大スギ」と並び、日本の巨樹の代表とされていました。
 伝説では、白山を開いた泰澄(たいちょう)大師が、養老元年(717年)白山に登る途中、この辺りで道に迷って飲み水を探していると一匹の熊が現れ、清水へと導き、のどを潤すことができました。そのとき大師は持っていた杉の杖を地に突き刺したものが成長して石徹白の大杉になったといわれています。
  「石徹白の大杉」は、美濃禅定道と呼ばれる白山登山のひとつの登山口でもあります。かっては長滝白山神社から登っていましたが、現在はここから別山を経て御前峰に至るコースです。それでも白山山頂まで25kmと余りも長いので、このコースをたどる人は少ないようですが、避難小屋もあり、登山が堪能できます。
 訪問した日は本当に好天に恵まれ、素晴らしい「石徹白の大杉」を見ることができました。最近は遠征するといつも雨で少々うんざりしていましたので本当にラッキーでした。
(HP管理者)
【国指定特別天然記念物】
 特別天然記念物としての指定名称は「石徹白のスギ」です。現在、国の特別天然記念物に指定された植物は30ヶ所あり、このHPで紹介している中には、「加茂の大クス」、「杉の大スギ」、「宝生院のシンパク」があります。天然記念物のなかでも特に貴重で、世界的にまた日本でも価値が特に高いものが指定されています。国指定天然記念物が重要文化財ならば、特別天然記念物は国宝にあたります。

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