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雨宝院(うほういん)は通称「西陣の聖天さん」と呼ばれる高野山真言宗の寺院です。平安時代初期の弘仁12年(821年)、弘法大師が嵯峨天皇の御脳平癒のために、玉体と御等身の歓喜天を一刀三礼して造られた歓喜天(聖天)を安置した大聖歓喜寺が始まりと伝えられています。東寺と共に皇城鎮護の寺院として栄えた大伽藍であったそうです。応仁の乱で荒廃しましたが、天正年間に再興されました。
狭い境内には12本の桜があり、訪問した日は天を被うように桜の花が被っていました。本堂前の桜は「歓喜桜」といい、御室仁和寺の八重桜と同種のもの(御室有明)で、根元から八重の花が咲きます。また「観音桜」も同じ「御室有明」といわれます。他にも「紅枝垂れ桜」や「松月」があります。
山門近くにあるのが古くから知られた「御衣黄桜」で、大変珍しい薄緑色の花を咲かせる八重桜です。満開時期は歓喜桜よりも3〜4日遅れるようです。山門前の通りから見るのが良いようです。
狭い境内ですが、最近有名になってきたようで、団体の観光客が来ると満員で写真が撮れないことも。
近くには「慧光寺のイチョウ」、「浄福寺のクロガネモチ」といった巨樹もあります。
(HP管理者) |