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報恩寺は臨済宗妙心寺派の寺院で、通称を「善光寺」といいます。もともとは知法寺と称しており、創立年代は不詳です。知法寺の本尊は薬師如来でしたが。「紀南郷導記」によると、昔、下三栖高坊に浄覚山報恩寺があり、本尊は善光寺如来(平安時代・一条天皇の御代、尾張国に定導法師と呼ぶ僧がおり、夢に信州信濃の善光寺さんが現れて「私の仏像を七体造って全国に分ち安置するよう」とのお告げがあったので、その通りにして祀った一体が報恩寺の御仏体であると伝えられています。
明治18年(1885年)高坊の善光寺如来を知法寺本堂西側に移して、これを本尊とし、大正5年(1916年)寺名を竜口山知法寺から浄覚山報恩寺と変えたそうです。地域の人々から「紀州の善光寺さん、南海道善光寺、三栖の如来さん」として多くの信者があり、殊に牛馬の守り仏としても広く信仰されてきました。
上の写真の境内案内図によると「日本一 大蘇鉄」とのこと。幹の太さといい、樹高の高さといい、日本一といっても差し支えないのではないかと。常神のソテツ、妙国寺のソテツなど、国の天然記念物に指定されたソテツは多いのですが、1株でこれほど大きなソテツはないのでは。
(HP管理者) |