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法隆寺は飛鳥時代の姿を今に伝える世界最古の木造建築です。1993年に日本で最初の世界遺産に登録されました。ちょうど訪問した日の朝刊に焼損した金堂壁画を、焼損前の大正時代(1916年)に撮影したガラス乾板が東京国立博物館で見つかったと報じていました。
国宝・重文が約190件、3000点にも及ぶ文化財の宝庫で、境内でも国宝建造物に目がいき、あまり樹木には注目していませんでしたが、西院伽藍からの出口にこの老楠がありました。根元から白骨化しており、空洞周りの樹皮だけでその命を繋いでいるようです。樹齢、幹周共に不明です。
「斑鳩の里観光WEB」では、「法隆寺鏡池の西岸、正岡子規の句碑の南に朽ち果てた楠の古株があります。この楠は、その昔、聖徳太子・蘇我馬子等と物部守屋との戦いの時、太子は、守屋に攻められてこの楠の空洞に隠れたと言う。今、この楠は枯死しましたが、その後植えられた楠も古木になり空洞さえ出来ています。」とありました。
3月初めの温かな日和で、本来なら観光客であふれて返っているはずですが、金堂の写真でもあるように全く観光客がいません。新型コロナウイルスの脅威はここ法隆寺にも及んでいました。おかげで金堂内部の釈迦三尊像や大宝蔵院の玉虫厨子も一人だけゆっくりと見ることが出来ました。
近くには「斑鳩神社のビャクシン」、「龍田神社の楠とソテツ」があります。
(HP管理者) |