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前回紹介したムーセ旧居前にある「神子畑のサルスベリ」から西に200mほど行くと駐車場の奥に小学校跡があり、その前の道をさらに西に行くと橋の手前にイチョウの巨樹があります。
樹下には石仏が置かれており、たくさんの乳(にゅう:気根のこと)と共にイチョウに趣を添えています。幹周4.5m程ですからそれほどの巨樹ではありませんが、何ともいえない雰囲気のあるイチョウでした。
小学校の跡地には体育館がまだ残っていましたし、当時の遊具も錆びたままで残っていました。今も当時のまま保存されているものに「1円電車」があります。かって神子畑と明延鉱山を結んでいた明神(めいしん)電車で、鉱石列車のほかに鉱山関係者の便宜を図って客車を連結していましたが、その運賃が1952〜1985年の廃止まで長い間たった1円だったので、この名があります。
神子畑に向かう国道429号の手前1kmほどの所にあるのが神子畑鋳鉄橋です。明治のはじめ、神子畑鉱山から生野の精錬所への鉱石運搬のための道路が必要となり、神子畑〜生野間に馬車道(鉱山道路・鉱石の道)が建設され、多くの鋳鉄橋が架けられましたが、神子畑鋳鉄橋はそのうちの一つで明治18年に架けられました。現存する鉄橋としては日本で3番目に古いものです。
(HP管理者) |