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藤樹神社は大正11年(1922年)に創建されたわりと新しい神社です。近江聖人として敬われている中江藤樹を祀るため、神社の創建に際してはすべて寄附金でまかなわれ、寄附者は日本全国はもちろんのこと中国や朝鮮にまで及びました。
中江藤樹(1608-48年)は江戸時代前期の陽明学者で、武家に生まれましたが、脱藩し学者として私塾「藤樹書院」を開き、武士や近隣の庶民に「良知の学(良知心学)」を教え広めました。
藤樹神社に隣接して中江藤樹記念館があります。早速入館し、ゆっくりとその生涯と精神について鑑賞させて頂きました。また同館のオリジナルビデオ「藤樹先生」を見せて頂きました。中江藤樹については戦後の小学校教科書には登場しない偉人ですが、その教えは「致良知」ということばにあるとされます。
「藤樹神社のタブノキ」は神社拝殿の右側にあり、地上8mほどの所で主幹が折れていますが、2本の太い支幹が伸びています。根元には空洞があるようで、ネットが張られていました。新しい神社なのにこのような古木があるのは、この地はかって万勝寺という寺院があり、その境内に生えていたものと思われます。 タブノキの前にある説明板には「ダマの木」として紹介されており、樹種をオガタマノキとしていますがタブノキです。
神社から南に約300mには藤樹書院が再建されていますので、ぜひそちらにも足を運んで下さい。近くには布留神社のクスノキがあります。
(HP管理者) |