● |
田村神社は厄除けの神として崇拝されており、主祭神として坂上田村麻呂(さかのうえのたむらまろ)を祀ります。坂上田村麻呂といえば、中学校の歴史教科書でも最初の征夷大将軍として誰もがよく知っている歴史上の人物です。
しかし、なぜこの土山の地に祀られているのかというと、延暦16年(797年)に征夷大将軍になり、弘仁元年(810年)嵯峨天皇の勅命を受け、近江と伊勢の国境で交通の要所、鈴鹿峠に跋扈し旅人を悩ませていた悪鬼を討伐し、道の平安を確保されました。このことから田村麻呂公の薨去の翌年、由縁のあった土山に嵯峨天皇の勅願所として祀られ、田村大明神と称したことに始まります。
大杉は拝殿の裏手にあり、本殿への途中にそびえています。また、本殿瑞垣内にも大杉があり、どちらが太いかは分かりませんが、神木としてしめ縄を巻かれているのは拝殿裏の大杉です。
とても立派な神社で、社叢も非常によく管理されています。本殿前には矢竹という名所があります。これには、「田村麻呂公が鈴鹿峠の悪鬼を平定した際に『「放った矢が落ちた地に私を祀りなさい』と言い矢を放ち、矢は地面に落ち、そこからは青々とした芽が生えてきて現在の本殿前に生えている矢竹になった」ということです。
(HP管理者) |