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「明善寺のイチイ」で紹介した明善寺から南に100m程行くと白川八幡神社があります。明善寺に比べると観光客は少なめです。白川八幡神社の創建年代は不詳ですが、口碑(こうひ)によれば、奈良時代の和銅年間(708~714年)の創建と伝えられている古社です。古代には白川郷には43ヶ村あり、その総社として崇敬されてきました。ご祭神は応神天皇。
白川村では、例年9月末から10月にかけて天下の奇祭といわれる「どぶろく祭り」が開催されます。ここ白川八幡神社でも、どぶろく振舞や獅子舞奉納などが行われ、お祭りの時は大変にぎわいます。
境内には大スギが多く、中でも拝殿左横にある双幹のスギが最も太いようです。幹周を実測すると6mを超えていました。このあと合掌造り集落を巡りましたのでその時の写真も少し掲載しました。
1995年に五箇山(富山県)と共に“白川郷・五箇山の合掌造り集落”として、ユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されました。「合掌造り」とは、木の梁を山形に組み合わせて建てられた日本独自の建築様式。手のひらを合わせて合掌しているように見えることから付けられたといわれています。
この大きな合掌造りが必要だったのは、屋根裏を作業場として活用しているからです。幕末から昭和初期にかけ白川村民の生活を支えたのは養蚕産業でした。屋根裏を2~4層に分け、蚕の飼育場として使用していました。しかしこの茅葺き屋根の維持には大変な費用が掛かるのでしょう。
(HP管理者) |